白雲の道

[No.8]プライバシー

Date:2003年08月15日(金)

8月14日天候雨
この日誌を書き始めてちょうど1週間になる。来院されている患者さんにはこの日誌の事は言ってある。インターネットに繋げていない人も多くみんな読んでいるわけではないが、読んでくれている人からどんな反応があるか不安でもあり楽しみでもある。
もし、自分の事が悪く書かれているのではと言う不安を持たれてしまってはこの日誌の意味はなくなってしまうので数ヶ月ほど以上通院されて気心が知れてきている人にだけ記名で登場してもらっている。しかしどこでプライバシーに関わることになるか分からないので徐々に人から出来事や治療内容などに焦点を変えてゆくつもりだ。
今日は前回登場してもらったSさんが来ることになっている。
彼らしく時間ぴったりにドアが開き元気そうに入ってきた。治療を始める前にみんなに重心動揺装置の測定板に立ってもらっている。足の裏の圧力とその変化を観る事が出来る装置だ。
Sさんはその装置に姿勢を正して立った。まあまあの状態のようだ。足の裏の圧は正直にその人の健康状態を示す。
例えば右の足に圧力が強いとその反対側の左側に偏頭痛や肩凝り腰痛、膝の痛みなどの症状が集中する。どうして左側に症状が出るかというと大地との接触が右側より少なくなるため揺さぶりが大きくなるという道理だ。では前後でかかとの圧は強いが足のゆびの圧が弱いというのはどういう傾向をもつだろうか。それは自律神経が失調することになる。どうしてかというと足のゆびが床に接地していないために速い運動についていけなくなるからだ。ここにからだとの法則があり、それを一目瞭然で知る事が出来る。
どうだい調子は。今回はこれこれしかじかでしたとSさんが答える。その内容を聞きながら微妙な足の圧でそれを確認するという具合だ。またからだの軸がどのように運動しているかは片足で立ってもらったり、足踏みをしてもらえばより正確に知る事が出来る。
こんなところから始まって一応の治療と再度の確認が終了しコーヒを出して雑談ということになった。
ちょっと心配そうな声で日誌読んだと聞いて見た。Sさんニコニコしながら私の2倍ほどの声で読んでますよ。どこまで。アルジャーノンに花束をの話までは。じゃ毎日読んでるということか。そうです。内容はどうだ。面白いか。
先生、書きながら考えてませんか。
そ、そのとうりだ。急に話が飛びますよ。
急にSさんが大きく見えてきた。形勢逆転だ。ここに来ている人はみんな歯の噛み合わせの問題かと思いましたがいろいろな人がいるんですね勉強になってます。
ほっと一安心。ここにはまだ登場していないタイプの人たちが全体の半分ほどいる。それは精神に関する問題を抱えた人たちだ。彼らのプライバシーは完全に守る必要があるので記名でこの日誌に出てくることはないが、架空の人としてそのうちに登場してもらうつもりだ。
前日ちょっと書いたが肉体にギアが入るやいなや精神は活性化する。逆に精神にギアが入ると肉体はヒーリングを起こし癒される。ではそのギアとは何か。それは個人的なプライバシーを超えた脳や呼吸の科学で、それを浮き彫りにするのがこの日誌のねらいでもある。