白雲の道

[No.26]勝負力

Date:2003年09月03日(水)

9月3日(水)晴れのち雷雨後晴れ
今日はとても幸せだ。この日誌で紹介した多くの人がやってきた。そして治療後そのうちの何人かとタロットカードで数を当てるゲームをやって7勝2敗で勝ったからだ。
先週勝負に負けたWさんが朝一番で来て治療後、先生またあのカードをやりましょうと言って勝負を挑んできたが、またも勝ちだった。それでいい気分になってみんなにもイメージの仕方とゲーム方法を教え誘った。なかなかみんなも喜んでくれたと思ったが、ちょっと不謹慎だったかという反省もある。
でもおかげでちょっとした事を発見した。今日来た何人かは自律神経の失調や引きこもりのような心理的な問題を持っている人だが、この人たちが一番喜んでいた気がする。
彼らは勝負に対して弱気な姿勢を取る傾向があるが、イメージの仕方を教えそれが現実になりやすい事を示すとだんだんとその不思議な力に乗ってきた。そして勝負をした。そのカードが当たった瞬間彼らのその喜びは何かが炸裂するようだ。私はその瞬間その何倍も楽しんでしまったが、その時思った。
もし、思いが現実になったらどんな人生も明るくなるに違いない。しかし、その思いが現実にならなかったらどんなに落胆するか。では何も思いもせず、なり行きにまかせた時人生はどんな風に感じることになるのか。
どんな人生がやってくるかという客観的な見方ではなくどんな風に感じるかという主観から考えてみると違いがあることに気がついた。それは成り行きに任せた人生にはそれが優雅なものでも自分の中の正直な炸裂した喜びがない。
しかし、彼らは考えている。それは分かっているが、落胆するよりはましさと。
ここに突破口はあるのだろうか。
昼休み近くなって予約が数日後に入っていたが、今空いてますかとやってきた人がいる。以前この日誌のトランスで紹介した架空の人Aさんだ。
彼女は最近よく笑うようになっている。目が生き生きして来てもいる。もともと目が大きく特徴が目にあるものだから以前、目に対して人から何か言われたらしく目を伏せるくせになっていたが、今はちょっと自信を持ったせいかまっすぐに目を向けるようになっている。
彼女が言った、わたしどうしてもちょっとした事で考え込んじゃって身動きが取れなくなります。これでいいのかな考え始めると自分の決めた事に自信がなくなって学校続けられそうもない気になってしまうんです。以前より自分を観察しているのがよく分かる。その中で突破口を見つけようとしているのもよく分かる。
そこでちょっと数当てのゲームをしようかと誘った。行動の前にイメージを展開する事は教えてある。カードのイメージは初めてだがすぐに理解した。
まず何もイメージの技法を使わず思いつきのまま私のめくるカードの数を言う。次にイメージを技法に従って行ない、思いつきに任せながらカードの数を当てる。前よりも当たる確率が上がるのをみて大はしゃぎだ。それから勝負するが意識はよりいっそう高まるなかで彼女の気持ちはハイだ。今回は私に負けたが目はいっそう息づいている。
ここで私は言った。未来は誰も分からない。しかし現状から考えるのではなく自分の思いから自分の未来を創造してみたらどうだろうか。思うどうりに行かない方が多いのは同じかもしれないが、自分がいないよりましじゃないか。
そう言って彼女の前に単にカードをめくって数を並べた。もし人生が開かれる前に思いがなければただ数字を並べて見ているだけだ。面白いかといってつまらなさそうにカードをめくっている。彼女は面白くないと言ってクスクスッと明るく笑った。