白雲の道

[No.35]無意識に橋をかける

Date:2003年09月13日(土)

9月13日(土)天候晴れ
子供が生まれるとその子供はまず呼吸を始める。それがこの世界で最初にする事だ。次に何をするのか。それは眠る事だ。その次にする事はイメージを捉えてこの世界とのつながりを構築し始める。
呼吸を始めたその瞬間の子供の能力は非常に高い。その瞬間にこの世界の最も基本的な宇宙的なエネルギーの位置関係をトランスレベルに刻印する。そのときの太陽や月、全天に広がる星々から来るそのエネルギーを全て記憶する。それは前世を含む過去の記憶の全てであり、その記憶を眠りの中で無意識の力である小脳に写し換える.つまりそのときに小脳はこの世界全体を直感的に飲み込んでいるのだ。
成長を始めるに従ってイメージの展開をしていく。例えば母親が子供に微笑む。そうするとその子供は観られる者としてそのイメージが自分の中に生まれる。それが何度も繰り返されるに従ってそのイメージがその子供の中に現実化して微笑みだす。
なぜ母親の微笑みはあんなに美しいのだろうか。母親の微笑む思いが無垢なエネルギーを伴って子供から返ってくるからだ。このようにイメージは観る者と観られる者の間で展開される。それはビューテイフルな事だ。
ここで提言しているイメージトレーニングはこのイメージの展開を自分と自身の間で行なう事だ。つまり身体と小脳の間に橋をかけるのだ。
今日の講習会の後に以前紹介した競輪選手Iさんがやって来た。
鍼灸によるバランス調整とイメージトレーニングの後雑談。
Iさんは最近ここでかじったイメージトレーニングを彼なりに工夫しているようだ。
どうだい最近の調子は。まあまあです。イメージトレーニングはやっています
どんな風に。筋力トレーニングや身体のバランスを速く修整するために使っています。
効果ある?自分ではあると思いますが、まだ確実な実感はありません。
レースそのものにはまだ応用は出来ないらしい。ここで簡単な私の例を出して説明した。
テニスに似たスカッシュと言う競技の中でラケットを使って壁にボールを当て交互にワンバウンド以内に打ち返すのだが、このとき相手の位置を確かめて有利な位置に打ち返すのがポイントにつながる。それはテニスと同じだ。
しかしコートはテニスのように対戦相手と分かれてはいない。同じコートにいるわけだから相手が後ろにいる場合も多くどこにいるか勘を働かす必要がある。
それは競輪のレースと共通なところだ。そこでイメージはどのように活用するか。
Iさんはレースのメンバーを調べどのように展開するのが有利か前もってイメージしますと言った。それは普通のやり方だがそれはそれでいい。
しかしそれでは現状に甘んじたイメージになってしまう。もっと進化したイメージの使い方は自分自身に行なう事だと言って説明した。
スカッシュの場合対戦相手が自分の右にいる場合ボールは左に行くように打つ。これをイメージの中に構築し、これが無意識に出来るようにする。次に相手が右にいても左に移動している場合がある。この場合ボールを今までとは逆の右に行くように打つ。
これをイメージに構築しそれを無意識から出来るようにする。目で見て確認しそして考えていては遅いのだ。もしこの無意識を使うなら相手の位置を見なくても直感的に身体は動き出す。
Iさんこの説明が気に入ったようだ。ぼくは先生の言うように現状からイメージを使おうとしていました。そう言う事だったんですか。それだったらわかります。
僕の場合対戦相手が何人もいるのでそれに対して相手のデーターを集めてイメージを展開しようと一生懸命考えていましたが、それではイメージの価値がよく分からなかったんです。これからいろいろ工夫してみます。
初めは誰もが現状と戦う。しかしいつしか現状がどうあろうと自身に向けるようになる。この時点から無意識がその人の中に流れ込むことになる。身体と無意識の間に橋がかかるからだ。