白雲の道

[No.50]現状は多数、思いは一つ

Date:2003年10月01日(水)

10月1日(水)天候晴れ
一つの方法として相手の状況や出方を見て自分の方向を決める。これはこれで正しい事だと思う。しかしもう一つの方法がある。それは状況がどうであれ、自分が何を求めているかを優先的に明確にする事だ。
10人の若者がさまざまな地方の田舎から東京に立身出世を夢見てやってきたとする。その全員がさしあたりと思いフリータの仕事を見つけた。
そのうちの5人は少しずつ現実を見てその状況から仕事を選んでゆく。もう5人は自分の夢から仕事を選んでゆく。どちらも必要な事だが結果的にどうなるか。
働き盛りの40代の男性10人がみんな同じ程度の半健康状態だとする。半面は健康だが,半面は腰痛や胃潰瘍を自病のように持っているが病気だとも言えない,つまり普通の状態だ。
そのうちの5人は自分の症状の半面である現状を検査結果から心配して行動している。もう一方の5人は健康な反面を観てただひたすらがんばっている。
戦争に負けアメリカの傘の下、世界の現状を見て動き回る日本の政治家。それがいいかどうかは別として世界秩序というビジョンを掲げそのために動き回るアメリカの政治家。
これら3つの中に共通したところは何だろうか。
前者は状況にその視点があり、後者は現状よりも自分の求めているものに視点があるが,この中でもっと大きな共通項がある。それは前者は観るものがあまりにも多いが,後者は観るものが一つである事だ。状況は多々あるが,夢や健康、ビジョンは一つだ。
私たちは現状の多くの問題に捕われ心配や議論の中に自分自身を消耗するが,古代日本の人たちはそのような人たちではない。では現状を無視し夢ばかりを観て生きた人達だったのだろうか。違う。そう言う事でもない。
彼らは私たちの知らない広大な直感の科学を知っていたのだ。
朝一番にこの治療所の最古株で功労者でもあるWさんがやって来た。Wさんは以前すばらしい人生で紹介した事がある。
健康管理のための軽い鍼灸治療の後雑談。
どうですか。鍼をした後の感じは。いいですよ。いつも鍼をした後はしっかりした感じになるんですが,やっぱり年ですかね。いやそんな事はありません。Wさんは歯がしっかりとしているし,歯茎も歯槽膿漏一つない、顔つきもすごく若いじゃないですか。Wさんは一番奥の親知らずと言われる歯までしっかりとしていて全ての歯がそろっている。
本当は、だからと言って若いといっているわけではない,彼女の今までの生き方は日本の母の鏡だ。そんな生き方の中に若さを観て言っている。なぜかと言うと彼女の生き方は世間の状況に合わせた小利口な生き方ではない。そんな意味で彼女は若いままだ。
そうだ。Wさん。タロットカードでまた勝負しますか。Wさんにっこりして目が輝いてきた。まず手始めに5枚引いてその数字を当てる。私の勝ちだ。私は3点。Wさんは1点。
Wさん、すごい事を教えましょう。何ですかそれは。Wさんはカードを睨みつけてそのカードの数字を当てようとしている。でも私はカードは見ないで気に入った数字がカード上の数字になるようにおでこの当たりにその数字を思っている。
一枚一枚のカードが何であるか考えていないのですか。そのとおりです。状況から考えているのではなく、思いを現実にしようとしている。へーそうですか。それではやってみましょう。とWさん。
驚く事に二枚目の数字がぴったり当たった。それでゲームオーバー、Wさんの勝ち。味を占めたかWさんそれから5回も勝負を挑みその全部が3点以上だった。今日は3勝3敗。Wさん今日はタイですねと気分上々で帰って行った。