白雲の道

[No.75]回転するコマ

Date:2003年10月31日(木)

10月23日(木)天候晴れ
身体の中心に骨盤がある。その骨盤は複雑ではあるが,一つの基準を持って運動している。この骨盤はバランスの中心であるがために身体のどの部分を動かしても微妙にその運動と力が変化する。
それをコマに例えて説明してみよう。
駒が転がっている。
駒を勢いよく回したらあたかも止まっているかのように回っている。
駒の回転が少し遅くなって中心のブレが始まった。
駒が勢いを失って揺らいでいる。
駒が倒れて転がった。
この5つの状態を身体の運命に例えている。コマが転がっている状態は生まれたばかりの状態。あたかも止まっているかのような状態は少年期、少しブレが始まった状態は中年期。揺らいでいるのは老年期。倒れて転がっているのは寝たきりになった。
この中で変わってゆくのは回転スピードだ。このコマの回転するスピードが速ければコマはまっすぐに立ってブレる事はない。
そのスピードがからだ全体を若々しくまっすぐに生き続ける力を有している。ではどうしたらそのスピードを上げられるだろうか。
足を閉足にしてまっすぐに立ち頭の真下の位置に足の土踏まずの位置が来るようにイメージする。その感覚から骨盤の全体の位置がどちらにずれているかを観てみる。見るのではなく,観る。そしてそのずれをイメージで修整する。つもりで構わない。
その中心をイメージで示すと、今度はそのイメージに身体を任せて普通に生活や運動をする。イメージの事は忘れても無意識は覚えている。そのイメージが少しずつ無意識の力を得て骨盤の中で現実のものに変化する。
ここにはちょっとしたノウハウがあるが,いつかまたここに帰って来るとしてこの骨盤の回転を速くするための最初の条件として頭と足の中心に骨盤が位置する必要がある。
70階ぐらいの高層住宅が,地震でゆれる場合、高いところではなく,35階あたりの中間位置がゆれる構造になっていると地震には強い。同じように腰の運動がすばやく運動できる中間位置に腰の中心が決まっていると精神疾患を含む多くの症状のストレスを吸収できる。
このイメージトレーニングは簡単だが,身につけると回転する駒のように身体を長きにわたって守ってくれる技術になると思う。
朝早く以前この日誌イメージの変換に登場した陸上の元全日本選手のAさんがやって来た。
軽い鍼灸治療とイメージトレーニングの後雑談
最近身体の調子はどうですか。ここちょっと過激な訓練があったものですから風邪が治りきらなくてちょっと辛いです。でもイメージトレーニングで運動能力が向上しているのははっきりわかります。
Aさんもイメージトレーニングは欠かせないものになっているようだ。彼には上記の骨盤を駒の重りに例えたトレーニングをレベルアップした形でも行なっているがなかなか感覚が鋭い。
私たちは多くのイメージに、翻弄されがちだがそのイメージに正しい基準を与えるとそのイメージは現実となって消える。それだけでなく周りの翻弄するイメージもいっしょに巻き込んで消してしまう。
必要なのはしっかりとした現実であり,最後には正しいとするイメージさえ必要ではない。
例えば直立した時に頭と足とその間の骨盤が垂直に位置する事で身体は健康に誘導されるものだが,そうなっている場合,そこにイメージはない。現実があるからだ。
角度を変えて言うとイメージは現実の種であって目的ではなかった。正しいイメージトレーニングでは、最後には正しいイメージさえ消え、くっきりとした美しい現実だけが残る事になる。