白雲の道

[No.94]神々が天空から舞い降りた

Date:2003年11月21日(金)

11月21日(金)天候雨
昔、昔のその昔、地球のあるところに神々が天空から舞い降りた。彼ら神々は決して死ぬ事はない、永遠の命を約束されている。そのせいもあって自由な冒険に少し飽きている。
この世界にやって来たのも、冒険からだが、その冒険は満たされない何かを探しての冒険だった。
神の冒険はこの宇宙に浮かぶ星全てに及んでいるが、今回はこの地球にいっそうの興味を持った。人間と言えるような種は見当たらないが、それに近い原人はいる。
その原人に彼らの中の何かが動いた。それはちょうど美男子がちょっと見栄えはいま一つだが、落ち着きとあったかい心をもった女性に惹かれるのに似ていた。
確かにその原人は神の観点からしても見栄えはイマイチだったが、そのハートと生き方は熱かった。
例えば言葉を使わなくてもウオーっと叫べば遠くで相手がオーっと応えそれでお互いどんな状況にいるか、どのくらい自分を愛しているのか、どのぐらいお腹が空いているかなど多くの情報がその一声の中に全て理解する事が出来た。
また、もし何の応答もなくとも自分の叫び声の返ってくる音の中に回りの状況を読み取る事も出来る直観能力も持っていた。
彼らの周りには危険な動物がたくさん住んでいて命の危険があったが、それが逆に生き生きとした身体と注意深い心、そして何よりも生きていると言う幸せの感情を育てていた。
反対に神々はプレアデスの星にはどんな生物が住んでいるか。オリオンの星にはどんな風景が広がっているかなど非常に多くの事を知り、またその場所に瞬間移動さえ出来るが、それが彼らにとってはどうしたと言うのか。
彼らの心はある意味で飢えていた。何に飢えていたかというと生きていると言う感覚だ。彼らは死がないので、危険の中で差し迫って生きている感覚が分からない。
端的に言うと彼らは生きていると言う感情に飢えていたのだ。
そのために神々は原人にちょっかいをかけ始めた。私は何でも知っているんだよ。あの星には凄い知性の高い生物が住んでいるんだよ。原人はうるさいから向こうに行け。私は忙しいんだと言った。神はでも可愛そうに病気や死があるじゃないか。うるさい!
神は戦略を変えた。
黙って脳の前頭部、つまりおでこの当たりに間借りする事にした。そして彼ら原人が望んでいる事を現実にするのを手伝ってあげよう。その代わり邪魔にしないからそこから感情を体験させてもらいたい。
脳の後方の小脳には既に女神が居座っている。小脳は本能の場でもあり、それは既に大地に根ざし生活の一部になっている。しかし神が間借りしている前頭部は空白だった。空白と言うよりもあまりにも小さなものだった。神は善意ではあったが黙って間借りしたので前頭葉が大きくせり出した現代人のおでこでも人間はそれに気がつかない。

午後の一番で元気のいいスポーツウーマンHさんがやってきた。
イメージトレーニングと後雑談。
どうだい最近の調子は。まあまあかな。そういって握力計で握力を測っている。前回はちょっとペースダウンしたせいもあって握力もそれほどでもなかったが、今回は今までの最高だと言って喜んでいる。
この前ちょっと精神的に弱気になって煮詰まっちゃった感じと先生に言った時、そんなときは水を注せ。身体ごと天から水をかけたようにイメージすればいいと言ったのを、そうかと思ってやってみたんですが。それが効いたみたいです。
それは良かった。この前日誌で山から丸太を運んで、疲れている者達に神と女神がいるとするとどのように彼らを助けるだろうかという中で、神はその時単に雨を降らせる。女神は皆に元気をつける。と言うのを話した事があるけど、私たちは不思議な事に八方塞がりのような状況で必要な事を明確にする事が出来るなら、神が思いのほか身近なところから助けてくれる。
不思議ですね。わたしは女神になりたいと思っていますが、男の神もどこかにいるんですね。安心しましたとHさん。